睡眠時無呼吸症候群_NEW
===原稿:2024-10-23===
睡眠時無呼吸症候群(SAS)
睡眠時無呼吸症候群(SAS)とは、睡眠中に呼吸が何度も止まったり、非常に浅くなったりする病気です。
呼吸が止まることにより、身体に必要な酸素が不足し、日中に眠気や疲労感を引き起こします。患者の皆様からは、いびきや口の乾燥、夜間頻尿がよく聞かれ、集中力の低下もあるようです。
睡眠時無呼吸症候群(SAS)は、気づきにくい病気ですが、各種検査で診断してまいります。
受診時には病歴や生活習慣、睡眠状況をお伺いし、必要な検査を行います。ご自宅で実施できる「睡眠時無呼吸の簡易検査キット」・「パッチ型心電計」などがあります。「レントゲン検査」も必要です。
睡眠時無呼吸症候群(SAS)は高血圧、脳卒中、心臓病、糖尿病などの重大な疾患を引き起こす可能性があり、日中の眠気や認知機能の低下、精神的健康への影響もあります。
ご不安がある場合は、是非、早めに検査を受けられるようおすすめいたします。
睡眠時無呼吸症候群(SAS)の検査
睡眠時無呼吸症候群の検査キット
まず簡易検査として、自宅で簡単に行える睡眠時無呼吸症候群の検査キットを貸し出しています。腕時計タイプの装置で、鼻カニューレを使用することなく睡眠中に装着していただけるものです。
腕時計タイプの装置を腕に巻き、睡眠中の呼吸状態、酸素飽和濃度、自律神経変化、睡眠深度を記録します。
簡易検査でボーダーラインの場合などさらに精密な検査が必要な場合、従来は入院していただいて検査を受ける必要がありましたが、最近では自宅で行えるため、リラックスした状態で検査を受けることができます。検査後も機器を返送していただくだけです。
詳しくは、「睡眠時無呼吸症候群の検査」をご覧ください。
パッチ型長時間心電計
SASと心房細動(AF)の合併率が高いため、心電図の検査をおすすめすることがあります。心房細動は、心拍の不整を引き起こす心臓の疾患であり、SASと併発するとリスクが増大します。
この検査もご自宅で最大10日間、簡単にご自身で装着できます。検査後も機器を返送していただくだけです。長時間心電図から睡眠時無呼吸の程度を予測することもできます(睡眠時周期性心拍数変動(CVHR)が睡眠時無呼吸を検出)。
詳しくは、「心電図検査」をご覧ください。
胸部レントゲン検査
胸部レントゲン検査では、肺や心臓に問題がないかを確認することができます。当クリニックでは、撮影後すぐに精密な画像を診察室で一緒に見ることができます。最新のAI技術を活用して、胸部X線画像を解析する機能もあり、診断精度が格段に向上しています。
睡眠時無呼吸症候群(SAS)の治療
各種検査結果から、診断が確定した場合、有効な治療としてCPAP(シーパップ)があげられます。 CPAP療法は、睡眠中に鼻にマスクを装着し、気道に空気を送り込み、呼吸が止まらないようにする治療法です。この治療を続けることで、日中の眠気や疲労感が改善されることが期待されます。
すでに睡眠時無呼吸症候群(SAS)の診断を受けており、現在CPAP治療を継続している方は、当クリニックでの治療継続が可能です。治療を希望される場合や、治療の適用条件については、どうぞお気軽にお問い合わせください。
当院ではレスメド社製またはフィリップス製の器械を使用しています。担当在宅医療会社は、フクダライフテック九州(株)、帝人(株)、(株)フィリップス・ジャパン、江藤酸素(株)です。